VEGAS PRO 14 レビュー。仕事でPremireやMediaComposerを使っている私が、プライベートではVEGASを使う理由。

 仕事ではAdobePremireやAvidMediaComposerを使っていますが、プライベートではVEGASを導入しました。きっかけはプロ仕様の編集ソフトなのに「激安!」という理由からでした。

 しかし、使っていくうちに、もう手放せなくなりました。

 個人で使用するとなると、あまりお金はかけられません。でも妥協はしたくない。そこで見つけたのがVEGAS Pro 14です。定価は安くはありませんが、正規販売店であるソースネクストのHPで定期的にキャンペーンを行っており、その時に買うと、とても安いです。

 ちなみにこの記事を書いた時は、VEGAS Pro 14 EDITがキャンペーンで6980円!。キャンペーン価格は時期により変わりますので、その都度確認してみてください。

 しかし、いくら安くてもダメソフトではお金の無駄です。果たしてVEGASはどうなんでしょうか。

 結論を言いますと、まったく問題ありません。いや、むしろVEGASの方が使いやすい!。と、思える部分がたくさんある事に気が付きました。ただ「安い」という理由だけで導入したVEGAS PRO 14。使っていくうちにこのソフトのメリットは「安さ」だけではないことがわかりました。

  ただし、最初の設定をしっかり行わないといけません。私はデフォルトのまま使おうとしたら、ソフトの動きが全然違い、「これは使えない!」と、焦ってしまいました。しかし、最初の設定をしっかりすると、超快適ソフトに生まれ変わりました。まずは初期設定をしっかりして、そこからレビューに入りたいと思います。

 

その前に、簡単に各部の名称を記しておきます。

vegas window

 

〇最初の設定が肝心。超快適編集ソフトに変身させるための設定。


先ほど「最初の設定をしかりすれば」と書きましたが、デフォルトのままでVEGASを使うといきなり壁にぶち当たります。私がぶち当たった3つの壁をご紹介します。

  1. 使いたい映像を選んでダブルクリックすると、普通はソースモニター(VEGASではトリマーといいます)に読み込まれるのに、いきなりタイムラインに読み込まれてしまいます。使いたいカットを選んだら、その中から使いたい部分にIN,OUTを打って編集したいのにそれができない。
  2. スペースキーを押すと再生、もう一回押すと押した場所で映像がstopするはずですが、VEGASでは再生を始めた位置に戻ってしまいます。スペースキーを押して再生させ、ここだ!という場所でスペースキーを再び押して再生を止め、IN点やOUT点を打つという方法を私はよく使いますが、再生位置に戻ってしまっては、それができません。
  3. 1、2チャンネルの音声がタイムライン上の一つの音声トラックに入ってしまい、別々に編集できない。例えば会場のPAの音声を1CH、カメラマイクを2CHに収録してる場合、1,2チャンを別々に編集したくてもどうすればいいのかわからない。

この3つは、今まで使ってきた編集ソフトとまるっきり違い、最初は茫然としてしまいました。しかし心配ご無用。設定さえすれば何のことはありません。

この3つは「オプション」→「ユーザー設定」ですべて解決できます。

まずは「オプション」の中の「ユーザー設定」をクリックしてください。

vegas1_thumb2

 

その中の「全般」タブにある以下の3つにチェックを入れてください。

○ ステレオをデュアルモノラルとしてインポート

○ スペースキー+F12を再生/停止ではなく再生/一時停止にする

○ メディアファイルをダブルクリックすると、トラックではなくトリマーにロードされる。

VEGAS2_thumb2

 

こうする事で、先ほどぶち当たった3つの壁が見事に解消されます。それどころか、今まで隠れていたこのソフトの真価が見えて来ました。

それではレビューを始めたいと思います。

〇トリム使いやすさ。このヌルヌル感を知ったら、もう他の編集ソフトには戻れません。


VEGASで私が一番気に入っているのはこの「トリム」操作です。

編集してみたらタイミングがイマイチだったり、尺(作品の長さ)の関係でカットの前後の長さを調整したくなったりする事はよくあります。そんな時必ず使うのが「トリム」。この機能がノンリニア編集の素晴らしいところです。この「トリム」の使い勝手が編集ソフトの良し悪しを左右すると私は思いますが、VEGASはトリムの使い勝手が最高にいいんです。

マウスのポインターをタイムライン上のカットの頭やおオシリに重ねると、こんな表示に変わります。trimicon_thumb1これはカットのオシリに合わせた状態。そのまま、左や右にドラッグする。ただそれだけです。

 

例えば、カットのオシリを短くしたい場合、マウスのポインターをカットのオシリに合わせます。

マウスポインターの表示が変わったら、左にドラッグ。 ここだ!という位置でそのまま離す。これだけです。

trim_thumb1

 

他のソフトでは、一度トリムモードに切り替えてからこの操作を行う事が多く、ひと手間多いのですが、VEGASはマウスオーバーだけで即トリムが出来るので、作業がはかどります。

しかもドラッグ中(調整中)は、音や映像のタイミングを確認しながらの作業になりますが、その時の音がとても確認しやすいし映像の動きもヌルヌル。マウスの動きにぴったり付いて来ます。これを知ってしまったらもう、他のソフトには戻れない!。

因みに注意点が一つ。画面下のタイムラインツールバーの「自動リップル」アイコンをハイライト表示(ON)にして下さい。

autolipple

トリムでカットを伸ばしたり縮めたりした時、或いは挿入したり削除したりした時、それに続くカット間を、自動的に詰めたり後ろにずらしたりしてくれます。 この機能はよく使いますので覚えておいてください。OFFにもできますが、基本はONです。

〇ディゾルブをかけたい→一発でできます!。


編集とは、映像と映像を重ねていく事によって、シーンを作っていきます。なのでほとんどの場合つなぎ目はカット。カットの積み重ねでシーンに意味付けをしていきます。

そんな中、場合によっては、映像が次の映像に次第に変わっていく「ディゾルブ」をかけたいという時があります。

そのディゾルブはエフェクトの一種ですが、VEGASではすぐにかけることができます。

方法は、ディゾルブをかけたいカットを隣のカットにドラッグして重ねるだけ。以上!です。

まず最初に画面下のタイムラインツールバーの「自動クロスフェード」ボタンがON(ハイライト表示)になっていることを確認してください。

autocrossf

あとは、ディゾルブをかけたいカットをドラッグ&ドロップ(この場合左へ)して重ねます。

dissolve1

 

重なった部分にすでにディゾルブが掛かっています。

dissolve2

0:18という数字が表示されていますが、これはディゾルブの長さ(トランジション)を表しています。左右に動かして長さを調整するとこの数字も変わります。画像を見てお分かりかと思いますが、音声もしっかりクロスフェードの効果が掛かっています。

因みにこの時も、画面下のタイムラインツールバーの中にある「自動リップル」ボタンがON(ハイライト表示)になっていることを確認してください。ドラッグして間が空いた分を自動で詰めてくれます。

 

autolipple

 

ディゾルブはエフェクトの一種ですので、多くの編集ソフトはエフェクトパネルから「ディゾルブ」を選んで、カットの繋ぎめにドラッグ&ドロップする方法が主流ですが、VEGASは斬新且つ合理的。直感的にもわかりやすく、早い!です。

フエードイン、アウトも超簡単で超早いです。


黒味からだんだん映像が現れるフエードイン、その逆のフエードアウト。これも超簡単です。

タイムラインの1つのカットの右上または左上にマウスを持っていくと、マウスポインターが扇形oogigataに変わります。

fadeinout1

カットのお尻の場合、フエードアウトとなります。

fadeinout2

左にドラッグするだけ。ちゃんとフエードアウトオフセットとして、フエードの時間が表示されています。この場合23フレームでフエードアウトという事ですね。

 

このフエードIN,OUT、一番使うのはスーパーです。スーパーはフエードIN,OUT、よく使いますので、ワンタッチでできるのはありがたいですね。

superfinfout

もちろん音声にも適用できます。

 

タイムラインの1カットのオシリにあるマーク(下図の赤〇部分)をクリックすると、ビデオのエフェクト一覧が出てきます。

videofx

適用したいエフェクトを選んで右上のOKボタンを押すだけ。いろんなエフェクトがあるので、試してみてください。


 

 

〇音声レベルの調整も超使いやすい。


VEGASはもともと作曲ソフトから派生して出来たという噂を聞きました。確かにACIDMusicStudioのインターフェースに若干似ているような気がします。

そのせいか、音の編集は得意分野である事が、使っていてわかります。

作品を作るうえで音声の調整は欠かせません。現場の音を聞かせたい。インタビューを聞かせたい。ここはナレーションが入るからノイズを下げたい。BGMを聞かせたい。様々な理由で音声のレベル調整が必要になります。聞かせたい音を立てて、他の音を下げる。かと言って全く無くすと現場の雰囲気が伝わりません。VEGASは音の調整もとてもやりやすく、質の向上に大きく貢献してくれることでしょう。

 

例えば、いきなりノイズが大きくなっている部分の音を下げたい場合、まず、再生バーを、音を下げたい場所の手前に持っていきます。そして、音を調整したい音声トラックの「タッチ」と書かれている部分touchをハイライト表示させます。

hagurumama-ku

すると、「ボリューム」と「パン」のフェーダーに歯車マークが現れます。今回は音声レベルを調整したいので、ボリュームを少しだけ上下させます。

soundlevel

ボリュームをいじるとタイムライン上にアンカーポイントが打たれます。ここはまだノイズが大きくなる前なので、大きくなる前の、丁度いい音の大きさになるようにボリュームのフェーダーを使って音声レベルを調整します。

次に、ノイズが大きくなる瞬間の位置に再生バーを合わせます。

addioauto

そして、丁度いい音声レベルの位置までフェーダーを下げると、アンカーポイントも下がります。

再生すると、アンカーポイントの動きに合わせてフェーダーが動きます。これを「オートメーション」と言います。このようにしてノイズを下げたり上げたりして音を調整していきます。

勿論他の編集ソフトにも同じ機能がついていますが、モードを切り替えてからアンカーポイントを打って、それからレベル調整するというものが多く、VEGASに比べてひと手間多いです。VEGASはトラックにフェーダーがついており、直接操作できるので、音声レベルの調整がしやすいです。

また、タイムラインのカットのオシリ部分にあるマーク(下図)をクリックすると、

eventfx1[3]

音のエフェクトが現れます。

eventfx2

たくさんあります。音圧の調整は「ダイナミクス」でしょうか。他にも「リバーブ」(エコー)などたくさん揃っています。

右上のOKボタンを押して適用されるので、いろいろ試してみましょう。

 

まとめ


如何だったでしょうか。 VEGAS、使ってみたくなりましたでしょうか。

私は仕事ではPremireやMediaComposerを使っています。初めて覚えた編集ソフトはMediaComposerでした。なので、トータルバランスで考えると今でも一番使いやすいのはMediaComposerです。しかし、高くて個人では導入できません。また、VEGASの方が優れている部分があります。今回記事で紹介した部分は、MediaComposerより使いやすいと私は思います。個人ユースはもちろん、MXFファイルも扱えるので、プロユースでも十分使えます。実際プロが使うXDCAMで撮影した素材もしっかり編集でき、XDCAMで完パケ納品もできました。

しかし、心配なこともあります。それは、あまりメジャーではない事により、使い方に関する情報が乏しいという事です。本もないしネットの情報も乏しく、最初は苦労するかもしれません。細かい使い方はヘルプの中に操作手順チュートリアルをご覧ください。同じヘルプの中の「目次と検索」が電子マニュアルになっていますので、わからない事があったらここで調べるとより詳しい説明が書いてあります。

実はVEGASは、メジャーじゃないのは日本だけ。欧米や中東では超メジャーな編集ソフトです。私の知り合いにフリーのTVディレクターがいます。彼が一度中東のテレビ局、アルジャジーラを訪問した時、編集ブースを見ると、ソフトはすべてVEGASだったという事です。彼はVEGASの存在を知らなかったため、「これは何のソフトだ?」と現地のスタッフに聞いたところ「VEGASを知らない人がいるのか?」と驚かれたそうです。それくらい海外では有名なソフトなので、今後も開発が進んでいくと思います。

安くて使いやすくてPRO仕様。皆様も是非使ってみてください。その際このブログが少しでもお役に立てればうれしいです。

左から順にVEGAS PRO 14、VEGAS PRO14 EDIT、VEGAS PRO 14 SUITEです。記事を書いていた時は真ん中のVEGAS PRO EDITが、6980円でした。や!安い!!。どれが安くなっているかその都度違いますので、それぞれチェックしてみてください。

コメント

  1. トラリコ より:

    自分がVEGAS使わなかった理由も、「つまづいたところ」と同じでした。こちらにたどり着き解決できそうです。
    初心者の方に安価な編集ソフトを紹介し、使用法もお伝えしなければいけなかったので助かりました。ありがとうございます。