運転が荒く、横柄で態度も悪い!悪評だらけの都バスの運転手、しかし今日は神対応。

 

 悪評しか聞こえてこない「東京都営バス」。先日もその横柄ぶりに腹が立ったばかりだ。

 はっきり言って乗りたくない!でも通勤に必要なので、仕方なく乗っている。

 「運転が荒い!」「クラクション鳴らしすぎ!」「急発進で転げそうになる」「横柄な態度」いつもと変わらぬ都バスクオリティは、もう慣れっこだ。

 しかしそんな中、今回はとてもいい運転手さんに遭遇。

 いつもこんな運転手さんだったらいいのに!

舞台は、都バス、「門33系統」

 夜勤明けの土曜日午前11:00頃、勤務を終えた私は、いつものバス停に向かった。いつもの「海01系統」に乗り、終点の門前仲町で降りた私は、いつもは東西線に乗るのだが、今日は降車場の先にある別のバス停に向かう。次に乗るバスは、「門33系統」。豊海水産埠頭から亀戸間をつなぐ路線。こちらも都バス運営だ。

 悪評の都バスに乗り換えるのもなんだかシャクだったが仕方がない。この日は友人と、亀戸にある有名ホルモン焼き屋さん「ホルモン青木2号店」で肉を食う事になっている。門前仲町から亀戸まで行くには、この路線が一番便利だからだ。

 ホルモン焼激戦区と呼ばれる亀戸。「ホルモン青木2号店」は、その中でもかなりの有名店で、いつも行列ができている。食べログを見ても、評価は3.59と、かなりの高評価の店だ。

 平日は夕方5:00時からだが、嬉しい事に、土日祝日はお昼12:00からやっている。夜勤明けで眠い。しかし、昼間から焼肉とビールだ!。うまいもんが食べられるなら、眠かろうが、悪評の都バスに乗ろうが我慢できる。バス停で亀戸行きのバスを待った。

バス到着!対応に一瞬イラッ!しかし。。。

 この時間はバスの本数が少ない。さらに土曜日とあらば更に少ない。そしていつもの事だが、遅れている。結局15分程待って、ようやくバス到着。

 しかし!運転手はなかなか扉を開けてくれない。新しいなこれ。新しい悪評エピソード!早く開けてよ!

 と思っていたら。スピーカーから運転手のつぶやき

 「やっぱり開かない」

 どうやら扉が開かないようだ。路線バスの乗り降りの方法には色々ある。後ろの扉から乗って、前から降りる。降りる時に運賃を払うパターンと、前から乗って先に運賃を払い、後ろから降りるパターンだ。都バスは前から乗って、運賃は先払いのパターン。

 「あ、すみませんお客さん。前のドアが壊れたので後ろのドアから乗っていただけますか」

 ドアが壊れているなら仕方がない。並んでいる客は皆、本来降り口である後ろの扉からバスに乗る。でも運賃箱は前にあるので、当然の事ながらみんな一旦前まで行き、料金を払う。私もICカードをタッチした後、たまたま前の座席が空いていたので、その席に座った。



本来は運行停止、しかし運転手の機転で運行続行。

 次のバス停も次のバス停も、客は同じように後ろから乗って料金を払いに前へ。誰一人としてズルして運賃をごまかす人はいない、律儀な人ばかり。日本人として誇りだなぁ〜と、思っていると、一人のおじいさんが、運転手に話しかけた。

 「扉が壊れるってそんな事もあるんだねぇ」

 江戸っ子訛りで穏やかに話しかける初老のおじいさん。

 「いやーすみませんねぇ。突然うんともすんとも言わなくなって、何しても治らない。いやー参っちゃったよ。営業所に連絡するとね、運行停止レベルのトラブルだからすぐに帰ってこいと言われたんですが、いやぁ~~走れるのにお客さんを下ろすのもねぇ。しかもこの時間本数少ないでしょ。だからとりあえず終点までは行く事にしたんですよ」

 おそらく50代位の運転手。こちらも話し方が東京訛り。多分下町育ちの江戸っ子。東京にも方言がある。その方言丸出しでしゃべる姿を見て、なんだか親近感が湧いてきたと同時に「運行続行して頂き、有難うございます!」思わず心の中で叫んでしまった。

 運行停止していたら、私はいつ焼肉にありつけただろう。まぁ、私の焼肉なんてどうでもいいのだが、乗客の中には、もっと大切な用事がある人もいただろう。それだけに、運行続行して戻って来いと言われたにも関わらず、お客さんの事を考えて終点までは営業しょうと、自分の判断で決めた運転手さんに感謝。

 悪評ばかりが目立つ都バスにおいて、こんな運転手もいるのだなと、さらに嬉しくなってしまった。

優しい運転手さんに、皆感謝。

 それからバス停をいくつも過ぎる。次第に混雑する車内。しかし乗客は皆、ちゃんと前まで来て運賃を払う。現金、ICカード、定期券。定期券は運転手に見せるだけにもかかわらず、ちゃんと前まで来て運転手に見せている。

 とあるバス停に着いた時、足の不自由なおばあちゃんが、杖をついて乗ってきた。そのおばあちゃんもお金を払うために運転席まで来ようとしていると、

「おばあちゃん、いいですよ。そのまま席にお座りください」と、運転手。

「ありがとねぇ」と、席に座るおばあちゃん。

 都バスでは、東京都に住む70歳以上の方が発行してもらえる「東京都シルバーパス」を見せると、運賃が無料になる制度がある。そのおばあちゃんがこれを持っているかどうかは分からなかったが、杖をつきながら前まで来るのは大変だろうと、運転手はおばあちゃんを気遣い、シルバーパスを持っているという事にして、すぐに席に座らせたのだ。

 そしてバスは終点の亀戸に到着。「本日はご不便をかけ、申し訳ありませんでした」と詫びる運転手。

 ほとんどの乗客が、「ありがとうございました」と運転手に言って、バスを降りていくのだった。

 私も無事に「ホルモン青木2号店」に到着。案の定行列だったが、この「神対応運転手」の話に花が咲いて、待ち時間を感じることなく、いつも以上に旨い焼肉とビールにありつけたのだった。運転手さん、有事うございます。

 

日テレドラマ WILLER TRAVEL

 

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